オーストラリア税関ニュース 2008年 
                                                                     
12月17日2008年 生きたリスを郵便にて密輸入 − 豪税関

  オーストラリア税関は、シドニー北部のハーボード地区の住宅を捜査し、海外から郵便で不正に密輸された生きたリスを押収した。 このリスは、12月2日にシドニーのクライド地区にある国際郵便センターで、海外から到着した郵便物の中に入っていたのを税関職員が発見した。 この郵便物はインドネシアのバリから発送されており、内容物はDVDと申告されていた。 税関職員がエックス線で検査したところ、リスが隠されていた。 今回の家宅捜査は、オーストラリア検疫検査局と第一次産業省、ニューサウスウェールズ州警察の協力のもとで実施された。 
  税関の調査部門のナショナル・マネージャーのRichard Janeczko氏は、「税関は、連邦政府と州政府の当局とともに、海外からオーストラリアに病気が流入することを阻止するために働いている。 オーストラリアは世界で最も厳しい野生生物保護に関する法律ある。 今回の例で言うと、リスは郵便で輸送中は箱の中で監禁状態であり、発見後すぐに死んだ。 このような密輸は動物虐待に値する。 またオーストラリアへ動物を密輸輸入することは検疫上の問題があり、オーストラリアの自然環境に致命的な病気を持ち込む可能性がある」と話した。 
  今回のような犯罪には、1999年環境・生物多様性保護法(Environment Protection and Biodiversity Conservation Act 1999)により、最高10年間の懲役か11万ドルの罰金、または両方が科せられる。. (Source: Australian Customs Service, 10/12/08 "Customs uncovers squirrel smuggling attempt")

12月10日2008年 4トンのカバ(Kava)の密輸を摘発 − 豪税関

  オーストラリア税関職員は、カバの木の根から作る中毒性の粉末カバ(カバカバ、Kava)を不正に4トンも輸入したとして捜査し、それらのカバを押収した。 カバ(カバカバ、Kava)は、昔からオーストラリア北部や南太平洋の島々で儀式用や社交用として飲用されている。 今回の捜査が始まったのは今年の11月20日で、シドニーのボタニー港で税関職員がトンガからの海上冷蔵コンテナーを調べた結果、申告されていたタロイモとヤムイモ以外に176袋のカバが発見された。 豪税関のRichard Janeczko氏は、「カバの'輸入規制は昨年6月から強化された。 今回の不正申告とカバの押収量の大きさに、我々は関心を持っている。 個人的な使用や科学的な目的以外の目的や、規定量をこえるカバの輸入は法律で禁止されている。 この規制は、特にオーストラリア先住民による乱用や健康への被害を防ぐために必要とされている。 オーストラリアに入国する18歳以上の旅客は、手荷物としてひとり2キロまでのカバの輸入が認められている。 この少量の特別措置は、カバは伝統的に南太平洋の島々の人たちが儀式用に使用することを考慮したものである」と話した。 カバの密輸は、オーストラリアの関税法(輸入禁止品)で最高11万ドルの罰金が科せられる。 (Source: Australian Customs Service, 05/12/08 "Customs intercepts four tonnes of kava") 

12月03日2008年 4トンのサメを積む不法外国漁船を逮捕 − 豪税関

  オーストラリアの税関船”Botany Bay ”号に乗船する税関職員は、4トンのフカヒレを搭載した不法外国漁船を拿捕した。 11月23日に税関の沿岸偵察機がこの漁船を発見し、”Botany Bay ”号がAshmore Reefの.東6.6海里でこの漁船を拿捕した。 その後の調べで、この漁船はパプアニューギニア船籍で、乗組員が15名いることが判明した。 この漁船は、オーストラリア漁業海域で延縄漁をしているところを逮捕され、4トンのサメ、20個のサメのあご、20匹のマグロ、20匹の大型魚を持っていた。 同漁船は”Botany Bay ”号によって付き添われケアンズに寄港した。 国境警備を行なうBorder Protection Commandのデメントリオ・ヴェテリ副司令官は、「外国漁船による不法操業は、オーストラリアの水産資源に不安定な影響を及ぼすなど、さまざまなリスクがある。 不法漁船とその乗組員は、オーストラリアに環境上、検疫上、健康上、警備上の脅威を与える」と話した。 (Souce: Australian Customs Service, 28/11/08 "4 tonnes of finned shark found on illegal fishing vessel")

12月03日2008年 税関のコンピューターシステムが3時間に渡り故障 − 豪税関
  オーストラリア税関は、突然の統合貨物システム(ICS:Integrated Cargo System )の不具合により、輸入と輸出の作業に支障が出たと昨日(11月27日)発表した。 電子的にデータ・メッセージをやりとりする作業に、11月27日午前9時17分に不具合が発生し、午後12時35分には復旧した。 
  豪税関の広報担当は、「不具合が発生した間、税関は貨物作業への混乱を最低限に抑えるために、業務継続計画(Business Continuity Plan)を立ち上げ、迅速にこの不具合に対応することができた」と話した。 豪税関は現在今回の不具合の原因について調査を行なっており、今日はその原因についてはコメントを避けたが、2005年に統合貨物システムを導入してから、このシステムの有効性は99%以上に達していると説明している。 
  前回に不具合が発生したのは今年10月8日で、輸出の作業だけに影響が生じて、4時間半後には復旧している。 同広報担当はまた、「今回の不具合は、2005年に統合貨物システムの輸入システムが導入された際に起きた問題を除けは、まれなケースである。 税関は貨物支援ウェブサイトや統合貨物システムのメッセージを通じて、最新の情報を提供してきた。 我々は貨物業界の方々に、もしコンピューター上で税関からの応答がなければ、11月27日の午前9時17分から10時54分の間に送信したメッセージを再度送信して欲しいとお願いしている。」と語った。 (Source: LLDCN, 28/11/08 "Integrated Cargo System out for three hours, Customs says")  
11月19日2008年 数百個のレーザーポインターを押収 − 豪税関

  豪税関は、数百個のレーザーポインターをオーストラリアに持ち込もうとしたシドニー在住の男性(46才)を、税関法第233条(禁止輸入物)に違反したとして調べている。 この男性は、11月8日に中国の上海からオーストラリアに到着した際、検疫検査局の職員によって呼び止められ、検査のために税関職員に引き渡された。 検査の結果、この男性の荷物から基準の1000ミリワット以上の放射能力を持つ360個のレーザーポインターを発見した。 この男性はこれらのレーザーポインターを入国の際に申告しておらず、税関はこれらを押収した。 
  今年7月1日から新しく施行された税関法では、1000ミリワットを超える放射能力を持つ携帯用のレーザーポインターの輸入は、事前の許可書なしでは禁止されている。 これに違反した者は、このレーザーポインターを押収されて廃棄され、最悪の場合には起訴される。 近年多発しているこれらの高性能のレーザーポインターを使った航空機への運航妨害により、連邦政府は高性能のレーザーポインターの輸入禁止を導入した。 しかし、正当な目的で使用する、科学者、測量技師、建設や鉱山関係者などには輸入許可書が発行される。 今回の違反には最高11万ドルの罰金が科せられる。  (Source: Australian Customs Service, 12/11/08 "Customs seizes hundreds of laser pointers ")

10月22日2008年 郵便小包のプレイステーションに麻薬を隠して3人が逮捕−豪税関

  プレイステーションの中に3,400錠以上のMDMA(エクスタシー)を隠して輸入した容疑で、2人のカナダ人とニュージーランド人ひとりが、今日裁判所に出廷する。 
  連邦警察は、10月10日にクイーンズランド州サーファーズ・パラダイスで、18歳のカナダ人2人と20歳のニュージーランド人を逮捕した。 10月5日にシドニーの国際メールセンターで、税関職員が海外から到着した小包を検査したところ、MDMAが入ったパッケージ4個(合計900グラム)がプレイステーションの中に隠されているのを発見した。 その後この小包を追跡調査した結果、3人を逮捕した。 裁判で有罪になれば、最高無期懲役ドルの罰金、もしくは両方科せられる。 (Source: Australian Customs Services, 14/10/08 "Game over for alleged ecstasy smuggler ")

10月08日2008年 1,300万本のタバコの密輸で360万ドルの関税を逃れる − 豪税関
  オーストラリア税関は先月、シドニー、メルボルン、パースの一斉捜査で、1,300万本の巻きタバコと300キロのきざみタバコを押収し、360万ドルの関税を逃れた容疑で兄弟2人を逮捕した。 この捜査は、9月にパースのフリーマントル港のコンテナー検査場にて、内容物を水タンクとして申告していた中国からの海上コンテナー2個を調べた際、隠していたタバコのカートンを発見したことから始まった。 また中国からパースを経由し、メルボルンやシドニー向けの同じ水タンクやロール状の紙と申告されたほかの6個のコンテナーも調べた結果、やはりタバコを発見した。 
  シドニーで、同コンテナーの追跡捜査を行なった結果、同兄弟を逮捕し、メルボルンではエッピング地区での捜査によりタバコを押収し、パースでは2ヶ所の住宅と1ヶ所の商業倉庫を捜査した。 今回の密輸には最高10年間の懲役刑が科せられる。 (Source: ABC, 07/10/08 "A smoking national Customs investigation nets $3.6m duty evaders")
10月01日2008年 カツラに1キロのコカインを隠してシドニーに到着 − 豪税関

  オーストラリア税関(ACS)と連邦警察(AFP)は、カツラの中に1キロ以上のコカインを隠してオーストラリアに入国しようとしたアメリカ人女性(54)を逮捕した。 この女性は今日、大量の麻薬を密輸しようとした容疑でシドニーの裁判所に出廷する。 
  シドニー国際空港の税関職員は、9月23日にアムステルダムからシンガポール経由で到着したこの女性のバッグを調べた際、頭にかぶっていたカツラの中から白い粉を発見し、検査の結果約1キロのコカインと判明した。そして同女性はすぐに連邦警察に引き渡された。 オーストラリアの法律では、lコカインの輸入を企てたものは、最高25年の懲役か、55万ドル以下の罰金となり、双方の処分が課せられることもある。 (Source: Australian Customs Service, 24/09/08 "Hair raising attempt to import drugs")

10月01日2008年 輸入航空貨物の中に密輸のヘビとクモを発見 − 豪税関

  シドニー税関は、オーストラリアに不正に輸入しようとした5匹のヘビと2匹のクモを押収した。 これらの動物は、税関がアメリカから到着した航空貨物を9月19日に貨物業者の倉庫でエックス線により内容物を検査した際に発見された。 税関への内容物の申告では「赤ちゃん用のおもちゃ」と「Tシャツ」とされていたが、これらのヘビとクモが隠されていた。 ヘビは布で包まれており、クモは透明なプラスチック容器に入れられていた。 調査の結果、5匹のヘビのうち、2匹はミドリニシキヘビ (Green Tree Python)、2匹はボールパイソン(Royal Python)、1匹はアミメニシキヘビ(Reticulated python)、 クモは南米タランチュラであった。 ヘビとクモは検疫リスクがある可能性がある。 
  税関の全国調査マネージャーのRichard Janeczko氏は、「税関と州警察は、荷受人の住所を確認し、容疑者を近々に告訴する予定である。 オーストラリアは生きた動物の輸入には厳しい制限があり、野生動物の密輸は、動物の健康を考慮しておらず、動物たちにとっては危険が伴う」と話した。 オーストラリアの法律では、許可なしに生体標本を輸入することは禁じており、それに違反すれば最高10年の懲役か、11万ドルの罰金となり、場合によっては両方科せられることになる。 (Source: Australian Customs Service, 24/09/08 "Spiders and snakes on a plane ")

09月24日2008年 邦人3人がオーストラリア産トカゲを不正に持ち出し − 豪税関
09月03日2008年 1,200個の高性能レーザーポインターを押収 − 豪税関

  連邦政府は、8週間前から輸入禁止となっている高性能のレーザーポインター1,200個以上を税関が押収したと発表した。 7月に施行された新しい法律では、許可なしに高性能の携帯レーザーポインターの使用を禁止している。 海外から送られてきた1,200個のレーザーポインターが、シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースの国際郵便センターで押収されている。 (Source: ABC, 31/0/8/08 "Customs seize 1,200 illegal lasers")

08月13日2008年 密輸しようとした大量のタバコを押収 − 豪税関

  オーストラリア税関は、この2週間で800万本、総重量4トンのタバコの密輸を阻止した。 税関の調査マネージャーのRichard Janeczko氏は、「最近密輸を阻止した2件のケースでは、海外から到着した海上コンテナーをシドニーのボタニー港の税関コンテナー検査場で、エックス線検査を行なった際にタバコの密輸を発見した。 双方のケースともタバコの関税や消費税を逃れようとするもので、今回のケースでは関税が130万ドル以上となり、その他の税金を含めると200万ドル以上となる」と話した。
 
  7月15日、マレーシアのSarawakから到着した海上コンテナーをエックス線で検査したところ、申告しているプラスチック製台所用品以外の貨物が見つかり、コンテナーを開けて内容物を確認したところ、1 600カートンの巻きタバコが見つかった。 

  7月24日、インドネシアのジャカルタから到着した海上コンテナーをエックス線で調べたところ、申告している瓶詰めのミネラル・ウォーター以外の貨物が発見された。 内容を確認すると467カートンの刻みタバコであった。
 
  税関法では税金を不正に逃れようとしたものは、密輸しようとした商品価格の最高5倍までの罰金を支払わなけれならない。 そして犯罪法で最高10年の懲役刑となる。 
  オーストラリア税関は2007年1月以来、45件以上の密輸を阻止している。 そのほとんどが海上コンテナーによってシドニーのボタニー港に到着しており、合計9,500万本の巻きタバコと280トンの刻みタバコを押収した。 逃れようとした関税等は総額1億800万ドルを上回る。 (Source: Australian Customs Service, 31/07/08 "Customs arrests million dollar cigarette and tobacco smuggling increase")

07月23日2008年 タイからのパイナップルの缶詰にセーフガードを発令−豪農林水産省
  オーストラリア政府農林水産省は、タイからのパイナップルの缶詰に対し特別セーフガードを発令した。 これにより、タイからのすべてのパイナップルの缶詰に対し5%の関税が適用される(現在は関税なし)。 対象期間は2008年7月16日から12月31日まで。 なおタイからの輸入でも缶詰以外のパイナップルは今回のセーフガードの対象にはならない。 (Source: Australian Customs Notice No.2008/36, "Special Safeguards on Canned Pineapple from Thailand")
06月04日2008年 税関の輸入許可取得せず貨物を動かし罰金−西オーストラリア州
  パースの裁判所は、豪税関の監督下にある貨物を無断で移動したとして、西オーストラリア州の企業に5万5,000ドルの罰金を命令した。 
  Pacific Sports Marine (PSM)社と同社の取締役は、2006年4月にアメリカからフリーマントル港に到着した12隻のパワー・ボートと2隻の豪華船舶に関連する10件の罪に対して有罪の判決を受けた。 
  5月28日パースの裁判所は、PSM社と同社の取締役に対し、税関の輸入許可を受けずに、また貨物運賃や諸料金を支払いをせずに8隻の船をフリーマントル港から無断で移動したとして、罰金3万ドルと経費2万5,000ドルを支払うように命じた。 調査に当たったリチャード・ジャネツコ氏は、「今回の罰金は、すべての輸入業者に対して、税関法に従わなければならないことを再認識させることになった。 豪税関は、オーストラリアに輸入される輸入許可を受けていない貨物の移動を制限しており、定期的に検査している。 我々の仕事は、違法な商品や有害な商品の輸入から社会を守り、関税や関係する税金を徴収することである」と話した。 (Source: LLDCN, 30/05/08 "Fines for moving cargo under Customs control")
06月04日2008年 高性能のレーザー・ポインターを輸入禁止 − 連邦政府
  連邦政府は、空港へ着陸しようとする旅客機を標的にする高性能のレーザー・ポインターを輸入禁止すると発表した。 
  ボブ・ディーバス内務相は、「今回の新しい規則では、100万ワット以上のレーザー・ポインターを輸入すると違法となる。 各州政府には、今回の連邦政府の決断を支援するような、同様の全国的に統一された規則を早急に検討してもらいたい。 私はすでに、各州の警察相に、正当な理由がなく100万ワット以上のレーザー・ポインターを所持すると、罰金や懲役刑となる法律を施行するように手紙を出している」と話した。 
  今回の禁止措置は、シドニー空港に着陸しようとする旅客機のコックピットに、パイロットが視覚を奪われる可能性がある強力なレーザー・ポインターが当てられた事例が連続して発生したことによるものである。 ある事例では、4つのレーザー光線が同時に旅客機に当てられ、パイロットが着陸することが困難になったことがあった。 
  ディーバス内務相は、「測量技師、天文学者、建設・鉱山関係者などが正当に使用する場合には、申請すれば例外として所持することが許可される」と話した。 連邦政府によるレーザー・ポインターの輸入禁止は7月1日から始まり、各州の警察相たちは6月13日にこの件について協議することになっている。 (Source: AAP, 29/05/08 "Importing high-intensity lasers banned")
05月28日2008年 トラブルがあったが現在は統合貨物システムは正常に稼動−豪税関
  オーストラリア税関が、繰り返し統合貨物システム(Integrated Cargo System)の問題は解決したとしているが、通関士は依然同システムに対しての不具合を指摘している。 しかし、オーストラリア税関は、現在3万社がこのシステムを使用しているが、不具合があったのはほんの一部にしか過ぎないとしている。 
  今週、システムに小さな問題が生じ、税関は解決したとしていたが、すぐに別の問題が発生した。 不具合は未だに発生し、書類を印刷することが不可能となっていた。 保税倉庫から貨物を引き取る際にはこの書類が必要である。 税関は、外部のユーザーが税関システムにアクセスするには問題はないとし、今回の技術的な不具合に陳謝した。 (Source: LLDCN, 22/05/08 "Customs gives green light after further ICS delays")
05月28日2008年 海上貨物の検査強化に1,600万ドルの追加予算獲得−豪税関
  連邦政府のボブ・ディーバス内務相は、「ラッド政府の選挙公約である、主要4港においてのコンテナー検査体制強化のために、豪税関対して4年間に渡り総額1,600万ドルの追加予算を配分する」と発表した。 
  また、同相は、「この追加予算は、連邦政府が発表した2008-09年度の予算の一環で、4ヶ所の港から税関が検査を行なっている9ヶ所の港に拡大する事になる」としている。 予算の概要は:

* ローンセストン港、タウンズビル港、ニューカッスル港でのコンテナー検査場の開設、ダーウィン港の既存の検査施設の改善とコンテナー検査機器の新規購入。

* ローンセストン港、タウンズビル港、ニューカッスル港、ダーウィン港でのX線装置。

* すでに主要なコンテナー検査施設で使用している物質識別装置や探知装置の導入。

* 主要4港での検査や不審物の発見をサポートする13人の職員を増員。

(Source: MInister for Home Affair, Media Release, 15/05/08 "$16 Million for Sea Cargo Inspections")
05月07日2008年 豪税関のコンピューター・システムが24時間で2回故障
  オーストラリア税関のコンピューター・システムがまたダウンし、5月1日の朝、輸入業者から税関への電話が殺到した。 
  税関の広報担当は、「昨日の11時間にわたる故障の原因の特定は今も行なっているが、現在システムは動いている」と説明した。 しかし、その数分後、また故障になり、今日の昼前に税関は関係する業界に正式にシステムの故障を通達した。 
  税関は貨物業界に、「ご迷惑をかけて申し訳ない。 生鮮品、医薬品、危険品、生体家畜など通関に緊急を要するものがあれば連絡して欲しい」と伝えた。 昨日のシステムの故障で、通関業者などは、手作業で貨物データの取得や貨物の引渡し手続きを行なわなければならならず、税関のサービス・デスクに電話が殺到した。 (Source: LLDCN, 01/05/08 "Second crash in 24 hours for Customs import system")
05月07日2008年 ダンピング容疑でギリシャ産干しブドウを調査 − 豪税関

  オーストラリア税関は、ギリシャからオーストラリアに輸入されている干しブドウの価格を調査すると発表した。 ギリシャ産干しブドウが正価より下回ってオーストラリア市場に大量に売られ、オーストラリアの生産者が価格で対抗することが不可能になっていることに懸念を示している。 
  オーストラリア・ドライフード協会のフィル・チドジー氏は、「輸入ドライフルーツに関税をかけて欲しい。 ブドウ生産者や加工会社に大幅な価格引き下げの圧力がかかっている。 現在、干しブドウ・マーケット自体の問題もあるが、輸入干しブドウが大量の出回っていることで価格が低迷している」と話した。 (Source: ABC, 30/04/08 "Customs watch on imported currants")

04月30日2008年 ステロイドの密輸件数が急増 − 豪税関

  オーストラリア税関局の職員は、オリンピックに向けて、オーストラリアへの筋肉増強剤ステロイドの不正輸入が急増していると話した。 
  今年に入って3ヶ月間に309件のステロイドの密輸が阻止された。 リチャード・ジェンズコ調査マネージャーは、「近年、ステロイドの密輸で検挙される件数が増えてきている。 オーストラリアに密輸されるステロイドの多くは運動選手のためのものではなく、ボディービルダーや重量上げの選手などによる筋肉質の体を作る目的である。ジムで多くの人が使用しており、オリンピックに刺激されて、筋肉質の肉体美を作るためのステロイドの取引件数が増えている」と語った。 (Source: ABC, 22/04/08 "Illegal steroids imports on the rise: Customs")

03月26日2008年 家具の中に840万ドルのヘロインを隠し密輸しようとした4人を逮捕
03月19日2008年 緑茶として小分けにした250キロのコカインの密輸を阻止 
  税関、犯罪委員会、連邦警察、州警察によって組織されたグループJoint Asian Crime Group (JACG)は、3月4日にシドニーのボタニー港に到着した家具が入っている輸入コンテナーから、過去4番目の量となるコカインを押収した。 シドニー市内や南西部にある家屋など9箇所を捜査した結果、3人が逮捕された。 
  JACGによると、これらの麻薬シンジケートは、コカインを1キロの袋に小分けして緑茶のラベルを貼り箱に入れてコンテナー内に隠していた。 250キロのコカインは末端価格で8,750万ドルになる。 不法麻薬の輸入は最高終身刑か、それに加えて82万5,000ドルの罰金となる。 (Source: LLDCN, 12/03/08 "Taskforce busts 250 kg cocaine shipment in Sydney")
02月20日2008年 中国産ハチミツを豪産としてアメリカに輸出 − 豪税関

  3人の個人と法人2社が、170万リットルのハチミツを不正に輸入・輸出したとして、58万200ドルの罰金を科せられた。 それらのハチミツはオーストラリア産としてアメリカに輸出されたが、実際には中国産であった。 この詐欺行為は、アメリカが中国産ハチミツにアンチダンピング税を課しており、世界的な抜け道が横行している犯罪の一環である。 
  2001年7月から2002年6月にかけて、CHS Enterprises社とJHM Trading Company社は、28回に分けて合計125個の海上コンテナーの中国産ハチミツをオーストラリアに輸入した。 合計170万リットルのこれらのハチミツは200リットルのドラム缶に入っており、輸入業者がオーストラリア産のラベルを貼り再梱包された。 これにはオーストラリア産ハチミツが混ざっておらず、加工もされていなかった。 そして、39回にわたってオーストラリア産ハチミツとしてアメリカに輸出された。 この行為はオーストラリア産ハチミツには適用されていないアメリカの中国産ハチミツに対するアンチダンピング税を免れようとする目的である。 
  ニューサウスウェールズ州と首都特別地域の税関職員による広域な調査の結果、JHM Trading Company社が不正にかかわったことが明らかになった。 その後CHS Enterprises社と貨物代理店AK Unicargo International社も、豪税関法(Customs Act 1901)に38件、1905年商業(貿易記載)法(Commerce (Trade Descriptions) Act 1905)に58件違反したとして告発された。 また個人として告発されたのは、Robin Hu容疑者、その妻のHui Min Jing容疑者とGordon (Pui) Lam容疑者である。 
  Hui Min Jing容疑者は2007年3月NSW州最高裁判所ですべての罪に対して有罪となり、税関の調査に協力をすることに同意し、2007年11月に12万9,200ドルの罰金を科せられた。 Gordon (Pui) Lam容疑者とAK Unicargo International社は2007年10月に有罪判決を受け、Robin Hu容疑者とCHS Enterprises社は、2008年2月13日に、罰金などとして45万1,200ドルの支払いを命ぜられた。 (Source: Australian Customs Service, 15/02/08 ".Honey importers stung")

02月13日2008年 200トン以上の偽ブランド洗剤を輸入し逮捕 − 豪税関
  シドニーに住む父と息子が、偽ブランドの洗剤を輸入し、販売したとして2月12日に裁判所に出廷することになった。 『OMO』ブランドの洗剤を販売するユニリーバ・オーストラリアは、シドニーの小売店で、25ドルで販売されていたインドネシア産と印刷された9キロ入り偽『OMO』ブランドの洗剤を発見し、連邦警察(AFP)に届けた。 純正の『OMO』ブランドの洗剤は、オーストラリア市場のために、ニュージーランドで製造され、小売価格が35-40ドルである。 
  連邦警察の捜査の結果、中国から来た偽ブランド洗剤の輸入と販売にかかわった3社を明らかにし、53歳と32歳の親子を逮捕した。 調査の間、商標法(Trade Marks Act 1995)により、22トンの偽ブランド洗剤の輸入を阻止し押収した。 また、2006年3月22日から2007年8月30日の間に、合計185トンの偽ブランド洗剤を輸入した容疑に問われている。 有罪が決定すれば、禁固2年間もしくは、またそれに加えの5万5,000ドルまでの罰金が科せられる。(Source: Australian Customs Service, 11/02/08 "Two charged over importing tonnes of counterfeit washing powder ")
01月30日2008年 シドニーの港湾税関検査場内で大量のタバコが盗まれる − 豪税関

  オーストラリア税関は、シドニー コンテナー検査場で発生したタバコの盗難について調査を行なっている。 1月23日の夜から翌日の朝にかけて、何者かがシドニーのマットラビル地区にある税関のコンテナー検査場の裏手にある金網を切断して侵入した。 コンテナー2個が壊され、中にあった俵状に梱包されたタバコ約1.6トンと166万本の巻きタバコが盗まれた。 
  税関の調査部門のナショナル・マネージャーのJaneczko氏は、「コンテナーの中にあったタバコは、税関検査で不合格となり、廃棄する予定であった。 しかし、セキュリティーが税関にとって最も重要である。 税関としては、シドニーだけでなく、オーストラリア全国にある同じような税関検査場を持つ地域に、現行のセキュリティ対策の見直しを行なうことにする。 もし、一般消費者に格安のタバコや巻きタバコの売込みがあれば品質に注意するべきである。 
  今回、税関検査で不合格になり、盗難にあったタバコはカビ臭いし、巻きタバコについては、海外の製造業者が不明である」と話した。 (Source: Australian Customs Service, 25/01/08 "Customs investigates tobacco theft")